小論文 ― 日本大学
年度 |
内容 |
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07 |
稲津紀三訳『タゴールと日本』からの引用を読み、「平静さと忍耐と制御ができる」と指摘された一昔前の日本人の気質は、いったいどこからきていると思うか、自分の思う理由を論述する。 |
800字 |
60分 |
06 |
夏目漱石に関する文章を読み、「自己本位」とはどういうことか具体的に述べる。 |
800字 |
60分 |
05 |
ヘレン・ケラー『奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝』(小倉慶郎訳 新潮文庫)を引用した文章を読み、ヘレン・ケラーが「愛」という言葉でとらえた概念はどのようなものであったか、自分の言葉でわかりやすく論述する。 |
800字 |
60分 |
■傾向
過去3年間、具体的な事例を抽象化し概念で把握しその本質を理解する力と、その本質的な問題を、具体的な事例を用意して説明する力が試されている。’05は愛の本質について考えさせている。彼女は自分の心の中で起きている喜びや優しさをもたらすもの、それを愛というのだと分かった。そして自分の心と他の人の心は「愛」というみえない糸で結ばれているのだと実感したのである。ここに述べられた「愛」の概念は、すべての愛の本質であり医師が医療技術とともに身に付けていなければならない患者に対する「無償の愛」「人類愛」の本質だろう。’06は夏目漱石の「自己本位」の意味するところ、それは一言でいえば「主体性」の確立、「アイデンティティ」の確立ということだろう。自分の意志や判断で行動し、自分自身で納得しうる自己像を心の中に持ち、単に外発的な近代化に甘んずることなく内発的であらんとする漱石の決意の現れた言葉であろう。’07は、観察できる現象の背後にある本質的な要因を考えさせている。当時の日本人にとって「平静さと忍耐と制御ができる」ことは、社会の秩序を保つ上で守るべきモラルと認識されていたということ。この倫理観は小さな島国でありながら、定住、農耕社会を形成し、連帯を基調とする生活態度を生きる上で必要としたことに由来するという視点も持てるだろう。